松原良香コラム“サッカー人”

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セルヒオ・バティスタさん

第52回 セルヒオ・バティスタさん(アルゼンチン代表監督)

今回は、10月8日に日本代表対アルゼンチン代表の試合があるということで、現在アルゼンチン代表の監督を務めているセルヒオ・バティスタさんを紹介します。

チェチョ(セルヒオ・バティスタさんの愛称)は1986年のワールドカップ・メキシコ大会でアルゼンチン代表のボランチとして活躍しました。
高さがあり、相手からボールを奪う能力がとても素晴らしかったです。
アルゼンチンらしい“激しさがあって上手さもある”選手でした。
髭と長髪がトレードマークで「ヒゲのバティスタ」とも呼ばれていました。
90年代半ばには日本のJFL PJMフューチャーズ(鳥栖フューチャーズ)でもプレーをしていました。

さて、僕が18歳で日本からウルグアイに行ったときの話です。
実はチェチョと僕はエージェントが同じでしたが、何も分からない僕にエージェントが日本からブラジルまでの同行者を紹介してくれました。
日本からブラジルまでの間、その方は言葉が話せない僕にとても親切に接してくれて、身振り手振りでいろいろ教えてくれました。
ブラジルからはその方はアルゼンチンへ行き、僕はウルグアイ行きの飛行機なのでブラジルで別れましたが、話をしていたら、なんとその方はチェチョの親戚だったのです。
チェチョに会う前に、チェチョの親戚と出会いとても親切にしてくれたことを、今でも忘れずにとても感謝しています。

その後、エージェントが一緒であることがきっかけで、チェチョから声をかけてもらいました。
そして僕は湘南ベルマーレからアビスパ福岡に移籍する前に、アルゼンチンへ行きました。
チェチョはアルヘンティノス・ジュニアーズというアルゼンチンのクラブで監督をしており、僕はそこの練習生として、トレーニングに参加しました。
アルヘンティノス・ジュニアーズとは、アルゼンチンでとても有名なクラブで、マラドーナも1974年〜1980年に在籍していました。
1985年には今で言う、「FIFAクラブワールドチャンピオンシップ トヨタカップ」で準優勝に輝いた経歴があります。
チェチョもこの時、チームの中心選手でした。
そういえばこの時、アルゼンチンのスポーツ紙で1番有名な、オーレという新聞に僕が特集されました。
日本人が一面を飾ることは、考えられないほどの大ニュースでした。

アルヘンティノス・ジュニアーズでは主にフォーメーショントレーニングを多くやっていました。
監督自らボール出しをしてくれて、僕がDFラインの裏を狙った時にもグラウンドの良し悪しに関わらず正確なパスを出すなど、現役選手顔負けのとても良いパス配給をしてくれるのです。
コーチングのみならず、プレーでしっかり選手に見せられる、素晴らしい監督でした。
しかも、選手とのコミュニケーションも非常に重視するのを覚えています。

ピッチ外でも本当にお世話になりました。
1ヶ月弱のうちの半分をチェチョの家に滞在し、一緒に車で街に出たりもしました。
男らしくて格好良いし、何処へ行っても人気者でした。
夜はエンパナーダ(肉や野菜などを包んで揚げた料理)やピザ、コーラを肴に朝までサッカーの話をした思い出もあります。
しかも、僕がバクバク良く食べると、「良く食べるな〜!」と追加でピザを頼んでくれたり、心遣いが素晴らしかったです。
このままアルゼンチンでプレーしたいという気持ちがありましたが、条件の折り合いが付かず僕は日本に帰国しました。

チェチョは2007年にアルゼンチンのU-20とU-23の監督に就任し、2008年の北京オリンピックではアルゼンチンを優勝に導きました。
オリンピック後の2010年の南アフリカ大会では、マラドーナ監督率いるアルゼンチン代表のコーチとなりベスト8へと導きました。
現在はマラドーナ監督の後を受け、暫定監督として就任しました。
10月に埼玉で行われる日本代表との試合にも来日します。 北京オリンピックでの優勝は、さすがだと思いました。
そして、暫定ですが代表監督に就任し、10月には日本に来日すると決まった時は、「やっぱりきたかー!」という気持ちでした。
チェチョは世界の大舞台で大活躍していますが、僕もチェチョのように、世界で活躍できるように頑張りたいとさらに強く思いました。

チェチョが2008年のオリンピックで率いたメンバーが、2014年のワールドカップのアルゼンチン代表選手の核になると思います。
アルゼンチンサッカー再建のためにもチェチョには頑張ってほしいです。

僕の親戚がアルゼンチンに住んでいるということもあるので、ブラジル大会では是非アルゼンチンの優勝を願っています。
(もちろん日本代表の活躍も願ってるよ)

そして、またいつかエンパナーダとピザを食べながらサッカーの話が出来るのを楽しみにしています。

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