松原良香コラム“サッカー人”

松原良香コラム“サッカー人”

廣山望さん

第76回 廣山望さん

サッカー界は昇格、降格といった文字が目につく季節になってきた。
先日のJ1昇格プレーオフ決勝では、僕の古巣でもあるジェフ千葉が──当時はジェフ市原というチーム名──惜しくも昇格を逃してしまった。
ジェフに在籍したのは1997年の1シーズン限りだったけど、チームメイトやスタッフから色々な刺激を受けた。
ヒロこと廣山望とも、ジェフへの加入をきっかけに知り合った。

当時の彼はプロ2年目の選手で、チームの内外を問わずとても大きな注目を集めていた。
クラブのフロント、フェルシュライエン監督、キャプテンの江尻さん……誰もがヒロの将来に大きな期待を寄せていたね。
千葉大学に在籍する国立大学生のJリーガーとしても、話題になっていた。おかっぱ頭も特徴的で。
ポジションは右ウイングで、スピードを売り物にしていた。
ストライカーの僕からすれば、より密接にコンビネーションを築く関係。
ただ、当時はまだ少し、精度を欠くところがあった。
持っているものを試合で発揮するには、経験や自信が足りなかったのかもしれない。

そんなヒロが変わったのは、やはり海外へ飛び出してからかな。厳しい環境で揉まれ、ひと皮もふた皮も剥けた。
セロ・ポルティーニョに所属していた2001年には、フィリップ・トルシエ監督が率いる日本代表にも選出された。
キャリアを重ねることでプレーヤーとしての幅が拡がり、サイドアタッカーだけでなく色々なポジションをこなすようにもなっていった。
パラグアイ、ブラジル、ポルトガル、フランス、アメリカと複数の国でプレーし、なおかつヨーロッパと南米のクラブに在籍したのは、自分との共通点と言っていいところかな。
英語やスペイン語などの語学も身につけているのは、さすがだなあと思う。
ヒロは頭がいいし、勉強熱心だからね。

今年8月に引退を発表したヒロと、10月にFELICEの事務所に来てもらって久しぶりに会ったんだけど…
いやあ、びっくり! 驚かされたね。
ホントに色々なことを知っていて、それをきちんと自分の言葉で話すことができている。
年齢は自分のほうが上だけど、刺激を受けた。

今後は指導者への道を進んでいって、来年からスペインへ研修に行くということだった。
「あっちに何年滞在することになるか分からないけれど、いまできることをやりたいんです」と話していた彼の表情は、現役時代と同じようにイキイキとしていたよ。
様々な国でプレーしたヒロのような選手には、次代を担う子どもたちに自分の経験をどんどん伝えていってほしい。
日本サッカー界の力になってくれる人材だし、彼なら自分の生かし方というものが分かるはず。
海外経験が豊富で、色々な人と接してきた経験からか『他人に対する気遣い』など、ヒロもそういうところがすごく磨かれている。
メール1本にしても気遣いを感じるし、人間的にもとても魅力的なんだ。
今後は継続的にコンタクトをとりながら、ぜひ一緒にいいものを作っていきたいね。

スポーツライター 戸塚啓


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