松原良香コラム“サッカー人”

松原良香コラム“サッカー人”

大倉智さん

第78回 大倉智さん

現役時代に在籍したクラブの動向は、いつだって気になるものだ。
在籍年数にかかわらず、リーグ戦の結果などはいつもフォローしている。

今シーズンからJ1に復帰した湘南ベルマーレも、僕にとっては古巣のひとつだ。
今回はベルマーレの大倉智ゼネラルマネージャーについて語りたい。
大企業の支援を受けないベルマーレがJ1の舞台に立っているのは、大倉さんの力によるところが大きい。

現役時代の大倉さんは、日立製作所から本格的なキャリアをスタートさせた。
日立が柏レイソルへ移行したあとも所属し、ジュビロ磐田でもプレーしている。僕も磐田に所属していたが、大倉さんとはちょうど入れ替わりだった。
その後はブランメル仙台へ移籍し、アメリカでもプレーした。

引退後のキャリアが、僕には興味深い。
引退後の選手の多くは、指導者の道を目ざす。
日本サッカー協会のライセンスを取得して、将来的には監督としてJリーグの舞台に戻りたいと考える。
大倉さんは、違ったのだ。
スペイン・バルセロナへ移住し、ヨハン・クライフが主宰する大学でスポーツマネジメントを学んだ。
指導者ではなくチームを支える立場から、サッカー界に関わっていくことを選んだ。
帰国後はセレッソ大阪のチーム統括部スポーツダイレクターとして、フロントとしての第一歩を踏み出した。

こうやって文章に書いたり、口で言ったりするのは簡単だが、実際の行動へ結びつけるのは難しい。
相当な覚悟も必要だ。ご家族のことも考えなければならない。
ご自身の行動力と周囲の理解には感心させられるばかりだ。
アメリカやスペインでサッカー文化に、スポーツ文化に触れたことで、大倉さんは多角的な視点を磨いてきたのだと思う。
様々な経験を通して、サッカーはもちろん人間としても見識をひろげていったように感じる。
チームの昇格という目に見える結果も出しているし、日本サッカーのために活躍されているひとりとして、とても尊敬している。

過日、大倉さんとゆっくりお話をさせていただく機会を得た。
「すごく勉強になった」というのが率直な感想だ。
元Jリーガーの大倉さんの頑張りは、現役選手のセカンドキャリアの拡大にもつながるはず。第2、第3の大倉さんが出てこないと、日本のサッカーは良くならない。
お話のなかでは、「一緒に仕事をやっていこう」という言葉もいただいた。
ビジネス面でパートナーとなれるように、自分を高めていかなければ。
大倉さんのため、ベルマーレのために、微力でもできることがあれば頑張りたい。

そういえば、お会いした際には差し入れを持ってきてくださった。
さりげない気配りに、大倉さんの優しいお人柄があらわれている。

スポーツライター 戸塚啓


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