松原良香コラム“サッカー人”

松原良香コラム“サッカー人”

アントニオ・バレンシア選手

第87回 アントニオ・バレンシア選手

今回のサッカー人で紹介するのは、マンチェスター・ユナイテッドのアントニオ・バレンシア選手。

彼は先日開催されたワールドカップでは、エクアドル代表のメンバーであり、キャプテンを務めていた。もちろん、中心選手である。

昨年ロンドンに行った際には、アントニオのお兄さんや家族とは会わせてもらうことができて、食事をしながら、いろいろ話をした。エクアドル人なので、みんな性格がすごく陽気で、明るくて、みんなで楽しく食事したことは、昨日のことのように思い出すことができるくらい印象深いが、ただ、そのときはアントニオ本人と会うことはできなかった。

そこで今回、ワールドカップ前の合宿で、エクアドル代表がフロリダ州のマイアミでキャンプを行っていたので、ちょうどアントニオが、フェリーチェとも関係のある「ベース・サッカー」というヨーロッパでは最大のエージェント会社に所属する選手でもあったことから、そのエージェントを通じて、彼らの宿泊するホテルでバレンシアを直接紹介してもらうことができた。

エクアドル人は、陽気ではありながら同時に少し遠慮がちなところもあるという国民性だけれども、アントニオは、初めて会ったときからまったくそういったところはなく、とても明るくて声も大きくて、「Hola! Como estas?」と言って挨拶に来てくれたのを覚えている。

彼は、マンUの前はスペインのビジャレアルCFやイングランドのウィガン・アスレティックFCでも活躍していたので、ヨーロッパでプレーしている期間はかなり長い。そうした活躍が評価されて、今のマンチェスター・ユナイテッドでのアントニオ・バレンシアがあるといえるだろう。

マイアミでは、ワールドカップに入る直前の、エクアドル代表とイングランド代表との試合を見ることができたが、ちょうどその試合で、バレンシアが熱くなって相手を押し倒してしまい退場になるところを見た。

プレー自体は右サイドからの1対1が非常に強いし、チームが数的有利な状況を作り出すと、必ず最後にはバレンシアのところにボールが来る。そして彼がクロスを上げるなどチャンスを作っていたので、チームにとって欠かせない選手であることには間違いない。

身長も181cmと高いが、動きは速いしテクニックもある。もちろんフィジカルも強い。そのあたりを見ていると、さすが世界のトップレベルのチームでやっているだけはあるなと感じたが、ただやはり気性の荒さがその活躍を、時おり妨げているのが残念だ。

本大会でもフランス戦で退場になってしまったが、代表チームのキャプテンである以上は、そういうところはもう少し変わっていかなければならない。そういう点が変われば、エクアドル代表はチームとしてより強くなるのではないかというのが、僕がイングランド代表との試合で彼が退場になった瞬間を見たときに感じたことだ。

ただし、激昂する瞬間を除けば、彼は本当に明るく、自分に自信を持っていて、人間的にも素晴らしいのも事実。スタジアムでは観客席のエクアドル人たちから「アントニオ、アントニオ」と声をかけられていて、国民からとても愛されていることがよくわかった。その愛にこたえるべく、エクアドル代表の背番号16、キャプテンとして誇りを持ってプレーをしてほしいと思う。彼はこれからも、マンチェスター・ユナイテッドでまだまだ大きく飛躍していくと思うし、今シーズンの活躍を心から期待している。

やがて日本にも、彼のような決定的なチャンスを何度も何度もつくることができる、そして90分間走り続けるというハードワークができる選手が出てきたときに、チームとして大きく成長し、強くなるだろう。
また近いうちにロンドンやマンチェスターに行く機会があると思うので、そのときにはまた食事でもしながら、いろいろな話ができればと思っている。



▲PAGE TOP


FELICE(フェリーチェ)サッカースクール&F.C.   ターキッシュエアライン   adidas アディダス   財団法人 日本サッカー協会   JリーグOB会   一般財団法人 TAKE ACTION FOUNDATION
Copyright (C) 2005-2014 サッカースクール&イベントコーディネート FELICE All Right Reserved.