松原良香コラム mano a mano
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松原良香コラム mano a mano

松原良香コラム mano a mano

第13回 下山和大さんA

下山和大さん
松原 じゃあ中国大会で優勝したあと一度引退して、その後復帰してまたイタリアで優勝したんですか?

下山 まあ引退したというか、後進の指導にあたるために競技会には出ないというかたちで、イベントやショーといったような方面での活動と、あとは声をかけて頂いたらテレビにも出演させてもらうというような感じでした。

松原 なるほど。

下山 それ以外は主に指導をやっていたので、今回の2012年12月の大会も、当初は出場するつもりはなかったんです。僕が上京してきたのは8年くらい前なんですけど、その頃指導していたクラブの子供たちがだいぶ大きくなって世界大会に出られるくらいのレベルに上達してきたので、世界大会に行きなよという話をしたんです。そうしたら、保護者から「自分たちは行けないから引率で行ってくれないか」と言われたので「行きます」と返事をしたら、子供たちが「せっかく一緒に行けるなら一緒にグループをやりたい」と言ってくれて。演技部門にはソロとペアとグループという3部門があるんですが、せっかく行くなら一緒にやろうということになって。まあ、世界大会とは言っても、はっきり言うと「世界一輪車交流大会」みたいなものなんですね。日本国内から選抜された人たちしか出場できないわけというではなくて、エントリーすれば誰でも行けるものだったんです。

松原 ああ、そうなんですね。

下山 はい。ただ、部門はいろいろ分かれていて、上手な人の部門のエキスパートっていうカテゴリーは国内予選があります。でもそれ以外は、基本的にエントリーしてお金さえ払えば誰でも行ける大会なんですよ。そういう大会なので、どうせ行くなら思い出も作りたいし、一緒にグループでやってくれませんかという感じでグループに出場することにしたんです。グループはペアとかソロに比べると、それほど過酷じゃないので、少し頑張ればまだできるかなと思ったのもありました。

松原 それでグループに出場したんですね。

下山 そのつもりだったんですけど、今度は子供たちが「ペアも見たい」とか「ソロも見たいです」と言ってくれて、そのまま3つともエントリーすることになったんです。そうしたらエキスパートのカテゴリーになってしまって、そうなると、恥ずかしい演技はできないと思って、練習しましたね。それでもまさか優勝できるとは思ってなかったんですけど、発表されたら優勝していました。

松原 それは、3つともエキスパートに?

下山 はい。全部エキスパートに出て、グループは2位、ペアも2位、で、ソロが優勝だったんです。

松原 なるほど。グループやペアは、どのような人と組んだんですか?

下山 グループは教えてる子供たちと、あと同じエリアで活躍してるトップクラスの人たちを集めて、それをひとつのグループにまとめて出ました。

松原 ペアは?

下山 ペアは、組んだのは初めてでしたが、 2000年の大会で世界チャンピオンになった女性の方と組んで出ました。

松原 ソロで優勝できて、グループやペアで優勝できなかった要因というのは何かありましたか?

下山 ペアはすごく大きなミスがあったので、それが得点に響いたんだと思います。でも、僕たちのペアは両方とも一応引退しているので、そんなにしっかり練習してたわけではなくて、そのフラットな状態が逆にいい効果をもたらして2位になれたのかもしれません。

松原 なるほど。余裕を持ってできたということですね。

下山 そうですね。結構のびのびできました。

松原 サッカーもそうですけど、緊張感の持ちかたというか、その度合は難しい部分ですよね。緊張するのは大事だけど、しすぎると固くなってしまうし、反対に緊張していないといい加減になってしまう。2000年の現役で優勝したときはどうだったんですか?

下山 現役のときは、子供の頃からの世界一になるという夢に向かってずっとやってきていたので、今回とはかなりちがいました。優勝する前の世界大会にも行っていて、そのときは2位だったんですね。15歳とかだったと思います。

松原 そのときもソロで?

下山 はい、ソロでした。それで、世界一になれなかったのがとても悔しくて、それからは、次は絶対優勝するぞと思って必死に練習しました。それで次の大会でついに優勝できた、という感じだったので、本当に嬉しかったですね。でも今回は、もちろん嬉しいのもありますが、どちらかというとびっくりしたというほうが大きかったかもしれません。

松原 というと?

下山 僕は、自分の演技に集中するために、基本的に自分の前の演技は見なかったんですね。余計な先入観だとか観客の反応だとかを意識しすぎるといつもの演技ができないんじゃないかなと思って、今回はもう全然見ないで、音楽を聴きながらずっと集中していました。だから他の人の演技は全然わからないんですけど、自分の演技が終わったあとの客席の盛り上がりが、何だかすごかったんです。今まで体験したことのない雰囲気でした。それで、ああ、自分の演技をみんなに気に入ってもらえたんだと思って、そのときは単純に嬉しかったんですけど、それが本当に結果にもつながったので、そのときは、嬉しいというよりも驚きのほうが大きかったですね。僕はもう30歳なんですけど、出てる人はみんな比較的若いんですよ。ソロの出場者では僕が最年長で、だから対等に戦えるとも思っていませんでした。競技会自体も本当にひさしぶりに出場したので、優勝という結果は、嬉しくもあり驚きもしたと同時に、何だか申し訳ない気持ちでした。

次回に続く


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